私の敵はチビ会長



『…とりあえず、やった奴捜しとくからあんたは授業にもどって?』





深いため息が聞こえたときにはもう沙織はいない



…早。






たぶん家の権力つかって探し出しちゃうんだろうな



それを思うとすっごく怖い







まえにもあたしたちの友達がいじめにあってたら


その子たちを根こそぎやっつけちゃうってことがあった



それ自体はまぁいいんだけど



でもやり方が残忍…その子達全治2週間だって









『…沙織、無理しないで…』



そりゃ写真のことはもちろん心配だけど、それよりいまは沙織の方が心配



絶対めちゃくちゃにしちゃうよ…











あたしはずっとここにいるわけにはいかないから、重い足を引きづって教室へと向かう




行きたくないな…


てか行きづらい。






『…あれ?志穂ちゃん?』

『え…?』






すぐ後ろで名前を呼ばれた気がして振り返ってみる


そうすると笑顔でたっている欄さんがいた






何でこんな時にあっちゃうのかなー…



笑ってるけど心のなかでは暗くなる







『なんでこんなとこいんの?あ!!もしかして、さぼり?』





う…やっぱ言われた



嬉しそうに言う欄さんは手に分厚い本を握っている




なんか難しそう






『うーん。まぁそんなとこ?』

『やっぱり?俺もだよ!?』




見ればわかります!



だって授業中にこんなとこウロウロしてるんだもん



それしかないじゃん。







ていうか、生徒会の人がさぼりっていいの?




あたしもしてるけど…。



















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