私の敵はチビ会長
『はぁぁっ!!?何言ってんですかっ!?』
やっと呪縛から解けて声をだせたあたし
でもそれはほとんど質問にもみたない怒鳴り声
いきなりそんなこと言われて驚いたっていうのもあるけど、
欄さんが自信ありげに言ったのが焦ったから
怒鳴るあたしを見て不適な笑みをこぼす欄さん
さっきの自信はもっと大きくなっていることがその笑みでわかる
ば、ばれる!!
なんとかしないと
『違いますからね!!?あたし好きじゃありません!!』
『えぇ〜?じゃあなんでそんなに焦ってるの?』
『焦っていません!!!』
『だっておもいっきし動揺してんじゃん。敬語だし?』
そういえばあたしは焦るあまりなぜか敬語になっていた
勝ち誇るようにあたしを見る欄さん
頬に汗が伝っていく
それを見てまた笑い出す欄さんは本当にいじわるだ
『違うから!!欄さん勝手な想像しない!』
『してないよ?まぁそんなに隠さなくてもいいじゃん♪俺協力するよ?』
欄さんはそう言うとさっきの意地悪な笑みを引っ込めて優しく笑う
これにあたしは弱いのか、なにも言い返せない
…会長が好きなことは事実なんだから、
隠してもしょうがないのかな?
なんてバカなことを思ってしまった
それほどさっきの欄さんの笑顔は人を狂わす
それに、正直言うと一人で考えるのも辛くなっていた
沙織達に話せばいいんだけど、長年連れ添ってるからなんか恥ずかしい
輝と未夜にも話しづらいし
キャラじゃないとか言われそう…
よし。
『…だ、誰にも言わないでよ?』
『あたりまえ』
…
『じ、実は……好きです。』