私の敵はチビ会長
『いてぇーなにすんだよ。』
『つれてきなよ!!ここは!』
はぁ?
人を叩いておいておかしな反応を見せる女にもう唖然するしかなかった
なんせ初めて会った人に叩かれたことなんてないからなおさら
まぁそんな人もすくないとは思うけど…
でも連れてきたくなんてない
めんどくさそうな空気が漂ってんだもん
『無理です。おれこれから学校なんで。』
『いいよ?学校でも』
おれがいくねぇーんだよ!!
『ちょ…マジついてこないでください。』
『いいじゃん♪うち一人なんてやだし』
『いやもう、1人でも大丈夫だと思いますよ?』
『やだ。あ!!その猫どうすんの〜?』
俺が嫌そうにしてるのにもかかわらずグイグイ話をしてくる
正直疲れた…。
まだちょっとしか歩いてないのにこの疲労感
学校たどり着けるかな?
猫を持ち上げようとする女に猫を取られまいと必死に抵抗する
だってなんか危なっかしいから
それでも何とかしようとする女におれて猫を渡すと
うれしそうに笑みを浮かべてきた
『…こいつは、おれん家で飼おうと思ってるんだけど…。』
『へぇ〜そうなんだぁ♪しっかり世話してね?』
そう言うと猫を見つめにっこり笑いかける
…動物好きなのか。
多分だけど、こいつは本当に猫を助けようとしてあの茂みのなかへ入っていったんだろう
そう考えると悪いやつじゃなさそうだ
『…おまえここらへんに住んでんの?見ない顔だけど』
『ううん?遠いとこからわざわざ来たの。ちょっと友達の付き添いでね』
『その友達は?』
『わかんないやーどっか行っちゃったから』