私の敵はチビ会長
『はぁ〜…。』
なんとか気持ちを落ち着けるためにため息をつく
それすらも反応してくる崎守
でもさっきと違ってイライラはしてないみたい
なんていうか不安そうにおどおどしてる
なんだってんだよ?
『…探してる友達の名前は?』
『…だから…個人情報だってば…。』
『だからそれがねぇーと探せないんだって。さっきだって歩いてただけじゃん』
『…そうだけどさ?』
急にしどろもどろになっていく崎守は絶対おかしい
なぜかは分からないけど、急におとなしくなった
…怖。
本当に女ってわけわかんねぇ
強気だとおもってたら急に泣き出して弱くなるし
もろいくせにえばるし
『…わかった。名前は…』
おれが考え事してる間に決心がついたのか話し始めた
わっ…急にかよ
いそいでメモの用意をする
でもなぜか言いたそうに見えない
心配と困惑が混ざった不思議な顔をしている
『…東瞳亜姑(トウドウ アコ)』
ガチャンッ
俺の手からペンがすりぬけ、床に落ちる音がした