私の敵はチビ会長
<志穂>
…あの人は誰だったんだろう
そればっかりが気になって授業にも集中できない
しかもいつのまにか放課後になってしまっていた
『は〜終わったね♪しかし、未夜今日結局こなかったね…家の事情ってなんだろ…?』
苦笑いをしながら近づいてくる輝もすこし元気がない
そればかりか、このクラスの活気すらみられない
…どうしたんだろ
未夜もそうだ。
いままで1日も休んだことないのに休むなんて
それに、あれから沙織の姿が見られない
先生の話だと体調が悪くて早退したって言ってたけど絶対嘘
だってあんなに元気だったんだよ?
…絶対とは言い切れないけどあたしのせいだよね
『志穂?…どうしたの?暗い顔して?』
『…ううん。なんでもないよ!!かえろっか?』
『…う、うん♪じゃあ私車が今日きてるらしいから先帰るね!?』
『はーい!ばいばーい』
輝が元気よく去っていくのを姿が消えるまで見送りもう一度席に着く
みんなが帰っていくなかもあたしだけは動かない
なぜなら、さっき欄さんと別れるときに
『…志穂ちゃんさ。恭哉のこと心配なんだろ?だったら俺調べてくるから今日教室に残ってって!?』
って半ば強制的に残らされたから
といってもあたしも会長のこと気になるから欄さんの登場をいまかいまかと待っている
みんなが全員下校して教室にはあたし一人だけとなった
一人の教室は以外とさびしいもので、嫌なこととか不安なことが浮き上がってくる
『〜っ!!なんで…こんなにっ…』