私の敵はチビ会長








どれくらい泣いただろ…?






目がヒリヒリして痛い…



顔も涙でグチャグチャ






やっと泣き止んだばかりの顔をあげ、周りを見渡してみるともう夕方







『…もう、こんな時間じゃん』




早く教室に帰らないといけない




そう思ってても体は重くて動かない






それに、もうすべてがどうでもいい








沙織が隣で笑ってないとこなんて…




未夜が輝を叱ってないとこなんて…




会長がいないとこなんて…







帰りたくないよ


















あたしは重い体を引きずって、校門を出た




まだみんな授業中なのか先生も誰もいない





同じような道を歩いて自分の家へと帰る




輝にはメールで早退するって送っといた



すこし心配そうな返事だったけど、先生に伝えてくれるらしい





輝にも…後でちゃんと話そ



心配させてばっかりだし、輝も未夜とか沙織のこと不安そうだったから








ボーっととぼとぼ歩いていると『キャッ!!』と悲鳴が聞こえた





え…






『どいてー!!』

『はっわぁっ!!?』







ドスンッ




鈍い音が響く




それと同時に激痛が体に走った






でもそれは一瞬のもので、すぐに痛みが引いていく





ぶつかってきたなにかに押され、倒れこんでしまったから、



鞄も靴とかも吹っ飛んでしまった





おまけに、相手はものに乗っていたみたいで、あたしの横には固い感触








おそるおそる目を開けると、





『えっ…だ、大丈夫っ!!?』





あたしの脚のうえに中学校ぐらいの女の子が倒れたいた





















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