私の敵はチビ会長





『私はまだ幼かったし、将来を決められたくなかったので、私はそのお見合いから逃げ出し一人路頭にさまよいました。そのとき出会ったのが私が探してる人です。私はその人に助けられ、そして恋をしました。その人がこの辺りに住んでると聞いたものですから探しにきたんです』





…亜姑




その人が見つかったら亜姑は帰っちゃうの?


もうここには来れないの?





それはそうだよね


大企業の一人娘だもん




だったら、あたしは…








『…亜姑。手伝ってあげる!!その人一緒に探そ?』

『えっ…ありがとう!!!』




満面の笑みを浮かべる亜姑



あの笑顔を見てまたあたしの胸がひどく痛む





…行かせたくない



帰らせたくない





でも、やっぱり出来ないや



亜姑が悲しむところなんて見たくないもん








『でも…私は嫌われてるかもしれません。』

『えっ!?なんで?』

『…裏切ったんです。私、彼を傷つけた』





なにがあったのか分からなかったけど、それはすごく重い過去だとうことがわかる




亜姑が泣いてる



涙を見せたことのない亜姑が泣いてる





あたしはそっと亜姑を抱きしめた



泣き顔なんて見られたくないよね?






分かるよ。その気持ち



だから…見ないから




いっぱい泣いて?















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