私の敵はチビ会長
『…私は、その人のことが大好きだった。だから、お父さんのもとに戻り許しを願いました。その人とちゃんと付き合いたかったから、もう待たせたくなかったし、なによりあいまいな関係は嫌だった』
------3年前
『お父さんっ!!お願いします。私はあの人が大好きなんです。あの人いがい考えられません!!』
『…。』
『お父さんっ!!』
バンッ
大きな物音とともに、1人の男の人が私達の元へ入ってきた
その人は扉の前に張り込んでいた数人のSPたちをものともせずに平然と部屋へと入ってくる
私はその人の顔を見て驚いた
『え…?藍川くん…?』
『…おまえが、藍川か?』
『はい。瞳堂財閥当主…瞳堂龍太さん。』
藍川くん…?
なんでここに…。
約束したのに…
ここには来ないって
なんで?
『亜姑…心配すんな。俺が説得する』
固まってる私の腕を掴んでソファーに座らせると藍川くんは笑顔で私にそう言った
自信に満ち溢れたその目に私はなにも言えない
ただただ、そんな藍川くんがかっこよくて見とれていた
『瞳堂さん…亜姑さんとのお付き合いを許してください。決して泣かせはしません』
『…うむ。けれど、おまえの家系は…』
『確かに、平凡な家系で平凡か家族です。けど…それが俺なんです』
自信に満ちあふれた藍川くんはお父さんに臆することなく言葉を続ける
逆にお父さんが怖じけづいてるぐらい
…私なんて、こんなにはっきり言えなかった
お父さんの目を見たらいつも弱気になって…
私の目の前にいる藍川くんが輝いて見えるのはそのせいかな?