私の敵はチビ会長
『なぁ。亜姑?』
『なに?藍川くん』
『今日さ?親が亜姑連れて来いって言ってるんだけど…どう?』
『え…。藍川くんの家に?』
『うん。まぁ。嫌だったらいいんだけど…。』
…嫌なわけ、
ない!!
私はすこし不安そうな顔をしてる藍川くんの手をとって、
『行く!!』
と、目を輝かせた
『え、マジ!?』
『うん。マジ!!』
『やったー!!じゃ、さっそく連絡しとくな!?』
嬉しそうに笑いながらケータイを取り出す藍川くんが、すごく可愛く見える
そんなに私が行くだけでウキウキしてくれるなら、いつでも行くのに
藍川くんが電話をしてる間
私は近くの塀の上で座って藍川くんを待っていた
楽しそうに話す藍川くんを見ながらすこしニヤケたりして…
ちょっと、気持ち悪いかも…。
『へぇ〜?恭ん家行くんだぁ?』
『マジかよ。あいつぜってぇエロいこと考えてんぞ?』
『恭哉ムッツリだしな。』
『きょー君ってヤったことあったっけ?』
『ないんじゃない?あいつ、彼女つくんねぇーし。』
『でも、ムッツリだぞ?』
『いやいや、いまはムッツリ関係ないから優くん。』
『そういう欄はオープンスケベだけどねぇ?』
『うっせ!!』
あの…。
全部聞こえてるんですけど
私の後ろでひそひそ話なんだけど、大きな声で騒いでる4人組み
しかも、隠れてるつもりなんだろうけど、隠れ切れてない!!
そんな彼ら4人に私は突っ込むべきか、そっとしておくべきか
迷ってます
その間に帰ってきてしまった藍川くん
すごく幸せそうな顔してるけど、緊急事態です。