私の敵はチビ会長
クルみちゃんの友達って亜姑か…。
そういえば、そうなるよね
あたしは俯きながらすこし亜姑との距離をとる
せっかく出会えた2人の再会を邪魔しちゃ悪いと思って…
でも…
泣きながら抱きしめあってる2人越しに見てしまった
会長の姿を――――…。
『…か、会長…?』
小さく弱い声は会長に届くことはなく、ただの独り言になって消えていく
でも、そんなあたしの言葉も亜姑は気づいてくれた
苦しそうにクルみちゃんの腕から顔を出しあたしに聞いてくる。
『会長って…あの、会長さんですか?』
『え…、うん、まぁ…。』
声がつまる。
いまここで会長と亜姑を会わせていいの?
不思議そうにあたしを見つめる亜姑に反応して、
涙で顔がぐずぐずになっていたくるみちゃんが顔を上げた
『あ!!そうそう。亜姑が探してるって言ってた藍川だっけ?見つけたよ?』
『え…?本当?』