私の敵はチビ会長





俺も崎守と一緒になって固まってしまった



なぜなら…

志穂が抱きしめてる奴が、男に見えたから



髪は短くて、背も小さい


でも、俺が男として成り立ってんだから、背なんて関係ない




…は?今日、学校だろ?

こんなとこでなにしてんだよ、あいつ。



俺はなぜかイライラして、志穂に八つ当たりしていた


抑えきれないモヤモヤした感情




俺が志穂と話そうと思って1歩踏み出したその時――



『亜姑ぉーーーーっ!!?』

『はっ?…ちょっ!!』



大声をだして俺を押しのけて走り出す崎守


押された肩がずっごく痛い…。




って…


いま、亜姑って言った?



亜姑が…いるのか?



俺の鼓動が早く波を打っていく

“亜姑”その名前を聞いただけでどうにかなりそうだ。



頭が痛い…。


話したいことはいろいろあるけど、俺は亜姑のもとへは行けなかった




志穂がこっちを不意に見て固まる。多分俺に気づいたんだろう…。


表情までは見えないけど多分驚いてる



あたりまえだよな…

けっこうの間学校に行かなかったくせにこんなとこにいるんだもんな。




でも、志穂を久しぶりに見れて正直嬉しい。

すごく安心する。




そんなことを考えていると、亜姑がこっちに向かって走ってきた

















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