私の敵はチビ会長





…っ!!


こっちも久しぶりに見たけど、すげぇ変わってる


顔は前よりちっこくなった気もするし、なにより暗くなった


背は相変わらず変わってないみたいだけど。



…なんていうか、怖いくらい痩せた





俺の目の前まで走ってきた志穂は息も絶え絶えに俺に笑顔を向けたきた


ひきつった嘘くさい笑顔




…なにやってんだよ、俺


俺は亜姑のそんな顔見るために来たんじゃない


ちゃんと話を聞くため、話すためにきたんだろ?



…なんで、声がでないんだよ




ただ、俯くだけの俺に亜姑はまたあの笑顔で話しかけてきた



『…話したい、ことがあるんだ。…いまから…いい?』

『……うん』






志穂達から離れ、静かで誰も通らない脇道


俺と亜姑はそこにいた



なぜこんな暗いとこに連れてきたのか分かんなかったけど、亜姑の顔色がよくないことだけは分かった


…具合でも悪いとか?



心配になって覗き込むように亜姑を見るとちょうどこっちを見た亜姑と目が合う


ボンッといわんばかりに勢いよく赤くなって飛びのく亜姑


俺も亜姑の驚いた反応に驚いて、後ろに飛びのいた




『わ、悪い…ごめん。』



…なにやってんだよ


もうあの時の関係でもないのに、昔みたいなことやって…


















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