私の敵はチビ会長



『もう、2人とも?なんで何も言わないんですか?』

『え…だって、ねえ?』

『…うん。亜姑…それマジ?』

『嘘つかないですよー!?』


あたし達2人とも困惑してるのになぜか亜姑は涙一つも流さないで平気そうに笑ってる




おかしいよ…。亜姑。

泣いていいんだよ?


亜姑…なんで我慢してるの?




『……そう。亜姑がそれでいいんだったらもう、うちはなにも言わないわ。』

『うん!!ありがとう♪』



なんで?


なぜか納得したみたいに笑い合う2人



あたしはまだ亜姑を見つめたままなにも言えない




なんで気づかないの?

亜姑も、くるみちゃんも…


亜姑…泣きぞうじゃん。


亜姑の目は涙で溜まっていて、いまにもこぼれだしそうな、泣き目

鼻だって時々すすっていて…



これだけでもさっきまで泣いてたことがわかるのに…


なんでなにも言わないの?




『そういうことなので、もういいんですっ!!これで、安心して…』

『よくないよ…。』



明るい作ったような亜姑の声を掻き消してあたしは呟いた


2人とも目を丸くしてあたしを見る



あたしも睨むように2人を見た。特に亜姑を…。




『え…?志穂?』



戸惑う亜姑に対し、くるみちゃんは落ち着いていてあたしを睨み返してきた



…でも、負けない。



こんなの良いわけないから
こんなの…悲しすぎるから


あんなに亜姑会いたがって話したがってたのに…

全部話したいって…。



なのに、なんでまた…我慢してんの?


おかしいよ。




















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