私の敵はチビ会長





きょとんとしながら沙織を見つめるあたしに沙織が不満そうに口をとがらす



『なによぉ?』



顔をのぞき込むようにして見られたあたしは思わず飛びのいて



ガタンッとなる椅子にまたビクッとする





『志穂?』

『あっ…ごめん土曜日だよね?』

『そうだけど…どうしたの?』




今度は心配そうにあたしを見つめる沙織



その顔にまた動揺してしまう





『なんでもないったら!!ごめんいまから用事あるんだ。またメールするね』




そういってすぐさま教室をでた



後ろから沙織の声がしたけど振り替えらずに走った








沙織があたしの顔をのぞき込んだとき…




おかしなものが見えた






のぞき込んだときの沙織の顔が





会長の姿と重なって




まるで会長にみられてるみたいだった







…おかしい



おかしいよ





沙織と会うまであんなに怒ってたのに、



もう会長と会いたくなってる



声が聞きたくなってる




胸が痛いくらい寂しい…











走り疲れてあの公園のまえでたちどまった



その公園は秋だというの葉が緑ずいてて夏を思わせるぐらい綺麗だ




無意識にその公園に足を踏み入れおおきな気の前に腰掛けた





…沙織に悪いことしたなぁ



勝手に出てきたりして、あたし超わがままだよ



さっきしたことをもう後悔して落ち込んでしまう






その時ケータイがあたしのポケットでふるえた





…沙織?



でもそれは2件でひとりは沙織だったけど




もうひとりは






『え…欄さんっ!?』





















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