私の敵はチビ会長




でも、しだいにただ見て思い出に浸るだけじゃ我慢できなくなってきた




一人の空間に耐えられない…





この広すぎる部屋で一人は寂しすぎるだろ…




むなしくなってきて写真から顔を背け、またベットに沈んだ





思い浮かぶのは目に焼き付いたあの写真




楽しそうに笑ってる中で俺だけが笑ってなかったようなきがする





もういちど写真を見ると、俺は満面の笑みで笑っていた





…やばいな、俺。





そのときふと部屋の隅に置いてある電話機が目に入った




それはこの部屋にはあわない赤色をした電話機で、




高校入学祝いに母親がくれた模様替えしても捨てられないものだ





…だれかに電話してみるか



妙にやる気になった俺は適当に電話帳から選び出し、そのボタンをおした









-------プルルッルプルルッル





鳴り響く呼び出し音



けれど相手の声はまったく聞こえない





…いないのか?



そりゃ忙しいか…




諦めかけたその時、低く小さな声が電話機から聞こえた







「…はい。榊です」



懐かしく心を揺すぶる声



心臓がドクドクいうのを体で感じながら俺もその声に答える




…久しぶりだ





『俺…恭哉。久しぶりだな!!』

『は?きょー君?珍しいなお前からとか』


















< 342 / 485 >

この作品をシェア

pagetop