私の敵はチビ会長
でも、しだいにただ見て思い出に浸るだけじゃ我慢できなくなってきた
一人の空間に耐えられない…
この広すぎる部屋で一人は寂しすぎるだろ…
むなしくなってきて写真から顔を背け、またベットに沈んだ
思い浮かぶのは目に焼き付いたあの写真
楽しそうに笑ってる中で俺だけが笑ってなかったようなきがする
もういちど写真を見ると、俺は満面の笑みで笑っていた
…やばいな、俺。
そのときふと部屋の隅に置いてある電話機が目に入った
それはこの部屋にはあわない赤色をした電話機で、
高校入学祝いに母親がくれた模様替えしても捨てられないものだ
…だれかに電話してみるか
妙にやる気になった俺は適当に電話帳から選び出し、そのボタンをおした
-------プルルッルプルルッル
鳴り響く呼び出し音
けれど相手の声はまったく聞こえない
…いないのか?
そりゃ忙しいか…
諦めかけたその時、低く小さな声が電話機から聞こえた
「…はい。榊です」
懐かしく心を揺すぶる声
心臓がドクドクいうのを体で感じながら俺もその声に答える
…久しぶりだ
『俺…恭哉。久しぶりだな!!』
『は?きょー君?珍しいなお前からとか』