私の敵はチビ会長





『〜ッ!!恭哉くん!?』

『恭哉!?』



俺はそいつらにそう言った瞬間、志穂に叩かれた頬がズキッと痛み思わず目をつぶった。



だからそいつらの声は真っ暗な闇の中で聞こえただけ。


だけど男の声になんとなく懐かしさを覚える




『…っで、校則違反なんで……は?欄?』




目を見開いて俺を見つめる欄に同じように目を見張る


目の前には服装の乱れた女に覆いかぶさるような格好をした―――…



動揺気味の欄の姿







すぐに状況を理解して脱力のすえ肩を落とす



隣の女はなぜか更に興奮して制服を直し始めた



そして俺を見上げると今度はこんなとこを見られたのにも関わらずニコニコしだした



は?

なんで嬉しそうなわけ?


嫌な気分だが、とりあえず生徒会長として助けないとな。



そう思った俺は女の手を引いて欄を残し草むらから抜け出す



後ろでは欄がわけもわからずうろたえてるのがチラッと見えた






はぁ…

わけわかんない




欄は…

志穂と付き合ってんだろ?



なんで他の奴といんだよ…。


おかしいだろ?


欄はそういう奴なんかじゃないって思ってたのに。




志穂の泣いてた理由もそれだとしたら…


俺はどうすればいい…?


















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