私の敵はチビ会長
険しい顔でひたすら手を引き歩く俺に
引っ張られていたはずの女がスキップしながら俺の真横にきた
上の空の俺の顔を覗くように微笑みながら話しかけてくる
『ねぇ?恭哉く〜ん。…なんか悩んでる?』
『は?…悩んでないけど。』
『嘘だぁ!!恋でしょ?』
『……んなわけないだろ。…なんでそう思うわけ』
『わかるもん!!…みきぃだてに遊んでないよ?』
俺が渋々だけど答えたら、調子に乗ってもっと音程をあげる女
しかも、俺の悩み決めつけちゃってるし…
俺は近づいてくる女からなるべく離れながら苦笑いをする
でも手を掴んでるから離れようにも距離はあかない
遊んでる
確かにそう言った
でも遊んでいてもおかしくない顔立ち。
だけど
遊びってんなら欄とも遊び…?
掴んでる手がワナワナ震えるのが分かった。
…もし、遊んでるんだったら許さない。
それで志穂が傷ついてると思うと腹のなかがグツグツ煮えたぎる思い
…かまかけてみるか
俺はニコニコ笑ってる女に不適な笑みを向け、顔を近づける
その瞬間掴んでる手をこっちに向けて思いっ切り引っ張る
驚いて目を見開いた女が近づき、俺の胸のなかに倒れ込む
まぁ…
俺の方がちっさいんだけど…
でも頭が俺の首元にあるからいまは俺のほうが高い
そいつの耳もとに唇を近づけ、なるべく声をださないように囁く
『…なら…俺とも…遊ぶ?』
『〜ッ!!///…ゃっ…』
『…嫌なこと…忘れさせて?』
『……はぁ///……う、ん…』
『……いい?』