私の敵はチビ会長
あたしはどうしようかと悩んで一人残る
最後までこれでいくか迷ったけど、
どうせ会長あたしのことなんか見てないから
少し寂しいけどそう考えたら万事解決!
あたしは輝達を追うように部屋をでた
遅れてみんながいる広い部屋に入ると、
沙織がなにやらぐぅにした手を掲げてる
あたしが輝に駆け寄ってひそひそ声で話す
輝はきょとんとしてあたしを見つめた
『ねぇ、なにこれ』
『ん…沙織がいまからくじ引きしてそのふとんに座れって!!』
はぁ…?
く〜じ〜び〜きぃ〜!?
目を見開いて眉間にしわを寄せるあたしの顔を見て輝がニハハと子供のような笑顔を見せる
そして、チラッとあの男の子を見ると頬を赤らめた
そんな輝の姿はやっぱり恋する乙女
…わかりやす
夢中になってる輝に呆れたけど自然と口元が緩む
騒がしい声を遮ってあたし達に向かってくる足音
そちらに顔を向けると
『はい!!志穂、輝引いてぇ!?』
あたしに抱き着き手に持っているくじ棒を振る沙織
その顔は期待にあふれてる
…なんでそんなに楽しそうなんだか
あたしは苦笑いも甚だしい表情を見せてため息をつく
…引きたくない
あたしは引くことをためらって手が止まる
不思議な顔をする沙織になんとなく罪悪感が沸いて、あたしは一つの棒を手にとった