私の敵はチビ会長







それでも微動だにしないあたしに会長がため息をつく


安堵のようなため息にあたしは生きた心地もしない





『んだよ…寝てんのかよ。』









た、助かった…






会長の痛いくらいの視線が消えてかわりにバサッと布団を被る音が聞こえてきた



会長はあたしが眠ったと思って寝る準備に入ったみたい




このまま寝てくれれば…


あたしは必死に表すことのできない感情の中で願う








でも一向に会長からの寝息は聞こえない


かわりに区別がつかないほどのひどいいびき






…寝れない


一瞬このまま眠ってしまおうかと思ったけど


目がギンギンしてて眠れない





会長も多分これのせいで眠れないんだと思う


イライラしてる会長の顔が目に浮かんでくる














フワッ






『〜ッ!!///』




頭に柔らかい感触がしてそれがあたしの頭を撫でるようにたたく


ふわっといいかおりがあたしの周りに広がった





ッ!!


驚いてほんのすこし目を開けるとそこには優しい顔の会長がいて、


寝そべりながら頬杖をついて片方の手であたしの頭を撫でていた




か、会長!!?

なにやってんの!!?





大声でそう叫びたかったけど、あたしは寝てることになってるから


必死に恥ずかしい衝動を抑え込む








『…志穂、色々ごめんな。』




ドクン




ごめん…?


それ、どういう意味??



悲しみに溢れた顔を見せる会長に疑問しか浮かばない

会長の謝る意味が分からなかった





























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