私の敵はチビ会長
プッ…
さっきまであたしより大人みたいだったのに、
まるで子供の面倒みてるみたい
可愛い!!
あたしが微笑ましく龍而を見ていると、
メニューを下から上に見ていたのかメニュー板から顔がでた龍而と目が合う
ッ!!
あたしが見ていたのに突然目が合ったから驚く
そんなあたしをニヤと笑ってメニューを置くと、
向かい合わせの距離で更に顔を近づけた
『なーに見てんの?』
『べ、別に!?…見てないから。』
『ふぅ〜ん?まぁ、俺たち恋人だから見つめ合っても不思議じゃないんだけどね』
不適な笑みを浮かべて本当にあたしをずっと見つめてくる
あたしは堪らず目を逸らして、悔しげに反論した
『…こ、恋人じゃないじゃん!!…さっきだって、勝手に…』
モゴモゴしてうまく聞き取れないかもしれないけど、あたしにしては精一杯
さっきっていうのは康晴さんと話ていたとき、
龍而はあたし達が付き合ってると言った
その時、必死に表情に出さないようにしてたけど…
動揺がハンパなくて大変だった
『あ〜…あれはごめん。つい見栄張っちゃって…』
『見栄?』
『そ。だって好きな奴とデートしてんのに、こんな恋人の鉄板みたいな店にこないだろ?』
余裕の笑みの変わりに、苦笑いを零す龍而
そういえば…ここ、
いっぱいカップル来てたような…
そっか…
龍而も緊張して、この店に入ったんだ
見栄か…
『プッ!!あははっ!!龍而も意外と少年なんだね♪』
爆笑を目の前でされて、不機嫌そうな顔をみせる
でも、あたしは龍而がすねていくと自分が上になったみたいでとても気持ちいい
あたしの言葉でも龍而が反応してくれることが嬉しい