私の敵はチビ会長




最後には結局ノロケを披露する玲は本当に幸せそう






玲と吋香くんは付き合ってて沙織の部屋に集まった日、


デートとお泊りだったから来れなかったらしい








ノロケモードに入った玲はもうあたしの話なんか聞こえない


必死に説得するあたしに『頑張って』とだけ言って消えていってしまった





気を利かせすぎ…



あたしは呆れてため息をつくと、力無く座り込む








龍而はオムライスをフウフウして食べながらあたしを見ていた


あたしはその視線に気づくと、ゴホンと咳ばらい



なるべく平然と話すように頑張ってみた






『…なに?』

『…ん?別に……すげぇ否定すんだなって思って…』
『え…』




冷めたような口調であたしを見ながら言う龍而はどこか冷たい



あたしは困惑した顔でオムライスを食べる手を止め、龍而を見つめる






…怒ってる?


わかんないよ…




龍而の態度にムッとしてあたしも黙って食べ続ける






はぁ…




あたしって、いっつもこうだ…




仲良くしゃべりたいだけなのに…




喧嘩になって気まずいまま終わるか、

相手がきっかけを作ってくれるかしかない…




あたしからは謝れない…。





本当…


不器用にもほどがあるよ…







あたしがため息がでたくなる感情を押さえ、食べ続けると



細いけど運動をしてそうな筋肉質の腕が伸びてきてあたしの口元を撫でる





『〜ッ!!?やっ』

『動かないで。ご飯ついてる』




冷静に笑う龍而さんはあたしの口元からご飯粒を取る


恥ずかしくてもうついてないかと口を拭う



するとクスと笑みを零し、ご飯粒を自分の口に運んだ


























< 458 / 485 >

この作品をシェア

pagetop