私の敵はチビ会長
あたしの願いが通じたのか、会長の抵抗してなかった腕がピクと動く
あたしもそれと同時につられるようにビクッとして腕に力を込める
…やだ、
怖い。
会長の返事が聞けると思ったら急に怖じけづいてしまう
こういうところ、本当に矛盾してる…
『………離れて。』
伸びてきた腕に手首を捕まれ、離されてくあたしの体
傾いてたあたしをすっかり一直線に立たせると、会長はめんどくさそうに頭をかく
目さえも合わしてくれない
なによ…
そんな遠回しにやらなくたって、はっきり言えばいいじゃん…。
あたしは…
ちゃんと言った。
言ったもん…
後悔なんてしないんだから
それでも視界がぼやけていく視界のは、本当は怖くて悲しいから
俯く会長を睨む
一言でズタズタに引き裂かれた心は、まるで犯人探しでもするかのように…
何回もリピートさせる
"離れて"
もういいよ…
分かってるから
だけど…
覚悟してたけど…
やっぱ、
ここ、痛い。
痛む胸を止めるように服の上から胸の真上らへんを掴む
痛いよ…
泣きたくなんてないのに…
ねぇ、会長?
あたし…って
フラれたけど、これからも側にいていいかな
答えて…