私の敵はチビ会長
『……ごめん。ちゃんと聞いてたから』
じゃあ、返事は?
言いたい衝動を抑え、変わりに小さく頷く
会長がせっかく話そうとしてくれてるんだもん
あたしの気持ち押し付けちゃだめ…
黙るあたしに会長は複雑な表情を浮かべまた話だす
『…応援しようって思ったけど…欄とかと一緒にいる志穂見ると超嫌で…』
『………うん。』
『…なんか…どんどん可愛くなってく志穂に…すげぇ焦って…』
え…?
会長?なに言ってるの?
戸惑うあたしに会長が優しい笑みを向けてくれて、動けなくなってしまう
『……俺かおかしくなっちゃったんじゃないかって、マジで悩んだ…』
本当に悩んだんだ…
会長苦しそう
『…で…やっと…自分の気持ちに気づけた……』
『……うんっ』
最後はもうほとんどが涙混じりの声しかだせなくて…
必死に自分を支えるように足を踏ん張った
…会長、それ本当?
あたし…信じてもいいの?
渇いたはずの涙がまた零れだしたとき、
会長もあたしを見て呆れながら笑ってくれた
本当に大好きな笑顔
ずっとずっと好きだったんだ