私の敵はチビ会長
なに?
会長が巻いたもの触ってみるとそれはマフラー
それに、これ会長と同じの…
会長の首元に目をやるとそこには寒そうに露出した首があるだけだった…
ドクン
ドクン
心臓の音が、心拍数がうるさいぐらいに増えていき
体温は熱がでたみたいに上昇していく…
そのせいかな?なんか頭がクラクラしてなにも考えれなくなってる…
『寒いだろ?これで暖かくなるから』
そう言って会長はあたしの目を見ながら笑った
笑顔なら前にだって見たことあるのに…
なんでかな…?
今日はすごく恥ずかしくなる…
嬉しいような見られたくないようなそんな感情もうまれてきた
とにかくその笑顔であたしの体温はさらに上昇…
顔中が灼熱だよ…
これ以上見てられなくて、また俯いてしまう…
でも…こういう時って…
普通、ありがとうだよね?
…
言わなくちゃ
なぜかそれだけは言わないといけないような気がしたんだ
だからあたしは意を決して最初の一言を言ってみる
『あ…』
こんなに小さな言葉にでも反応してくれた会長…
それが無性に嬉しかった
…次の一言を…
『あ…あり…』