私の敵はチビ会長
会長は首を傾けながらあたしの言葉を待っていてくれる
その姿がとっても可愛くて女の子に見えてしまったり…
でもこれ以上待たせるわけにはいかない…
ちゃんて言おう!!
『ありがとう。』
顔を上げて会長の目を見てちゃんと笑顔で言えた
やったー!!
心の中で大喜び。なんかい自分によくやったって言ったことか…
あれ?
返事がないことが不思議に思い会長のほうを見る
会長はあたしから顔を隠すように背を向けていた
へ?なんで?
どちらも何にも言わなくなったから公園にはまた静けさが戻った
でも、もうそんなことはどうでも良かった…
チラッ
と見えた会長の赤い顔が不思議でたまらなかったから
『あのさ…』
長い沈黙を破ったのは赤さがすっかり引いて普段の顔に戻った会長だった
一瞬ビクッとしたけど普段の会長に安心して顔を上げた
首が暖かいおかげか、鼻の痛さももうない…
『…なに?』
『…そろそろ…帰るか?』
首を傾けながら笑ってくる会長はまた子供のように可愛い…
う…会長のほうがあたしより絶対可愛い。
…でもこんなとこもモテる理由なんだろうな…
裏表ほとんどないから、純粋さがにじみでてるし…。
あたしは会長のほうを向いて頷いた
それを見てまたニッコリ笑った会長