私の敵はチビ会長
『あ〜…あぁ!!』
思い出したように手をポンッと合わせる会長
…忘れてたの?
あたしは大袈裟にため息…さっき自分が言ったことじゃん…
『なんだよ…?』
『別に〜?』
『うわっ…感じ悪…。』
『なぁっ!?』
『…ははっ!!』
『…笑うな』
会長はあたしの反応を見て楽しそうに笑う
しかもばかにしてるほど楽しそうな笑顔だからなおムカつく
『で、自動販売機なら公園にあったよ?』
『知ってる』
『じゃあそこ寄ればいいじゃん?』
『俺はレモン系が飲みたいの!!』
…いばって言うな
ふてくされながら強引に話を終わらせてしまった会長
先を歩く会長はなぜかまた楽しそうに笑っていた
…変なの
会話もなくしばらく歩いていると、目の前に自動販売機…
しかもすごく目立つところにあるから気づかないわけがない
あ。ここにもあったんだ。
会長にも見えてると思ってなにも言わないようにしておく
会長は絶対視界に入ってる自動販売機に寄ろうとせずそのまま通り過ぎてしまった
『…え?か、会長!?』
『なに?』
『いま自動販売機あったよ?』
『へぇ〜そうなんだ。レモン系は?』
まだ言ってる…
あたしは平然と歩き続ける会長を目で睨んでから自動販売機に駆け寄り品を確認
『会長!あった!!』
『それは良かった』
会長は探してるレモン系があったのにも関わらず通り越して先に行ってしまう
は!?
あったのに…
急いで会長のもとに戻ったあたしは不思議なものを眺めるような目でずっと会長を見ていた