私の敵はチビ会長





…腕?




あたしの額には汗が流れる。そして不安でいっぱいになった




あたしと喧嘩しようとしていた女子も声を聞いてそっちを向く


一緒になって振り向くあたし…




そこには青い顔して周りを取り囲んでる女子達のなかで言い訳をしてる会長




『こ、これは…ものにぶつけてさ…』

『えぇ〜!?大丈夫なの?』

『大丈夫だよ。』




みんなが心配してるのはあたしが折った会長の腕…



あたしはどうしたらいいのか分からない



会長は必死に隠そうとしてるからあたしも隠したほうが…


でも、そんなことできない






『あのぉ〜…あたし聞いたんですけど…』




一人の女の子が手をあげてなにか話し始めた


みんなそれに黙って聞き入る






『あたし友達に聞いたんだけど…会長がその腕折れた理由って…そこの女に折られたって』



彼女はあたしを指差しきつく睨んだ



会長の顔色がどんどん悪くなっていく…



クラスの人たちが騒ぎ始める





『え…本当なのそれ?』

『あの女が折ったって…』

『マジで?最低だね。』

『なのに普通の顔してるし』

『はぁ?意味分かんないけど?』

『会長代理とか言ってたね』

『うわ…ウザ。』




そんな言葉が次々に聞こえあたしの胸を指していく



そう…だよね…


あたしなにしてんだろ…。



人に怪我させておいてこんなにえらそうに



心の奥で引っかかっていたことがどんどん表に出て行く




あたしはボーっとしてたから近くに女子たちが集まってることに気づかなかった





















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