私の敵はチビ会長

『それ。志穂のだから縫っといて?』

『縫う…?』




質問をする前にそれだけ残してどこかへ消えてしまった未夜




…強引…。



渋々完成品もわからないままジィーと布を縫っていく




裁縫は得意だからいいけど…なに作ってんのか教えてほしいよね



だいたい布縫ってるのってあたしだけだし?他の人はトンカチを操ってたり


なにか設計してる





料理のこと考えてる子だっているじゃん。あたしもやりたいなぁ〜…



そんなことを思ってやるもんだから縫い目ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬ







『…最悪。』



あたし達のクラスは喫茶店でなんか仮想するらしい…

そのための衣装だと思うけど




生徒会の仕事があるからやらなかったけど、あたしだって本当は料理係りになりたかった



そりゃ料理は下手だよ?でも女の子っぽいことやりたかったぁ〜




…まぁこれも女の子っぽいけど…





ｸﾞﾁｸﾞﾁ言ってもしょうがないから仕事を地味に続けていく








でも考えてることは会長の事なんだ



いまなにしてんだろ?とか。さっさと返信しろよ。とか




ケータイだって肌身離さず持ってる。けど一向になる気配なし…



ヤバ…ちょっと悲しいかも