Sleeping dream
「愛はすごいよ。こんなに上手に 料理するんだもん。
 絶対、私できないもん。」


“慣れだよ、料理なんて。”と、私は首を横に傾けて、にこっと笑う。



父親は海外で単身赴任。
母親は医者で、専ら病院泊り。

家にはお風呂と着替えのためにしか帰ってこない。

おまけに私は一人っ子。


だから、必然的に家事は私の仕事。



小さい頃から自分の事は自分でしてきた。


中学に上がる頃には一人で何でもできるようになっていた。



おかげで、料理は趣味ではないが、特技にはなっていた。
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