Sleeping dream
私の新しい携帯にはユウの番号はない。


ユウトに愛されるために私を汚すもの、惑わすもの、狂わすものは全て消した。


普通に恋をするんだ。



私は心の中で誓った。





「愛。」


彼の声は誰かさんと違って、低くて、好き。


振り返ると、彼が笑顔で立っていた。


彼の笑顔は私を包み込んでくれる。


今までしてきたことを浄化している気がする。


「一緒に帰ろう。」


「うん。」


こうやって少しずつ愛を育んでいくんだ。


大丈夫。


もう孤独を恐れることはない。


一人の夜が怖い時、彼なら暗闇の中を走って、私のもとへ駆け付けてくれる。


だから、私も彼の優しさに答えるように努力する。





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