Sleeping dream
紺色のコートを着て、ベージュのチェックのマフラーを巻いて、私はユウトの隣を歩いている。


彼の隣を歩くのも慣れてきた。


手を繋ぐわけでも、腕を組むわけでもなく、ただ微妙な距離を保ちながら、歩く。


「んでさぁ、授業中に……」


ユウトはいつも私を笑わしてくれる。


彼の笑顔を左下から眺める。

私は彼に愛されているんだ。

彼の隣にいる私は幸せだね。

私の心を満たしてくれる。




でも、何か違う……


私が彼の隣にいるのは罪悪感からなのだろうか。


どうしてだろう……


心から笑えてない。


ユウといる時とは何か違う。





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