Sleeping dream
「私…帰るね……」


おもむろに立ち上がると、美央ちゃんは私を見上げた。


“どうしてそんな事を言うの?”と言われているようだった。



何でよ……


全部全部、あんたのせいだよ?


私はこんなに一生懸命忘れようとしてるのに、


どうして、いつも邪魔ばかりするの?


あんたの名前聞いただけで嬉しくて、ドキドキして、時には泣いたりしてさ。


ヤダよ……


何に対しても、あんたを結び付けようとする自分がいるの。


本当はもっともっと一緒に居たいのに、


本当はもっともっと一緒に笑いたいのに、


約束だってまだ果たしてないのに、


私、何やってるんだろう……



――これが恋なの?











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