Sleeping dream
「愛、会いたかったよ。」
男が私に抱き着く。


「私もー!」

男の背中をポンポンとする。

私の背中に巻き付いた男の腕が離れる。

「そろそろ行こうか。」

男が私の肩を抱く。






もうすぐよ……



頭の中で自分に言い聞かせる。


歩き出そうとした時だった。


後ろから声が聞こえた。


私の作った声なんかよりもずっとずっと甘い声だった。
< 22 / 144 >

この作品をシェア

pagetop