Sleeping dream
時計を見ると、二時半を過ぎたところだった。



もうこんな時間か……





机の上には教科書と参考書などによって作られた山があった。

私はその山を少しずつ本棚に戻す。

机の上の山は私の手によって、見事に消された。

机の上に伏せた。




「疲れた。」




私はとりあえず、お風呂に入った。



湯舟に浸かった瞬間、体の芯からポカポカしてくる。

入浴剤によって、ピンク色に染められたお湯が私の体を柔らかく包む。








あいつ、マユとかいう子に抱いたのかな。

おじさんが私を抱くのと同じように愛のない体の交わりを……



――バジャッ


お湯の玉が水面の上を軽やかに跳ねる。

無意識のうちにお湯を叩いていた。


水面がゆらゆらと揺れる。


私の心もゆらゆら……






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