Sleeping dream
「愛、大丈夫?
 なんか、顔、疲れてるよ。」


レナが心配そうに私の顔を覗き込む。



やっぱ、昨日、行かなきゃよかった。

山本さんって、一番疲れる人かも。



「ありがとね。
 ちょっと、寝不足なんだよね。
 でも、大丈夫だよ。」


「じゃあ、今日の合コン行けそう だね。
 七時からだから、一緒に行こ。」


“はっ!?”と立ち上がった私をよそに、彼女は合コンの詳細をスラスラと話している。



彼女の情報によると、

五対五で、

相手は頭の良いイケメンらしい。

そして、彼女はこの合コンに賭けているそうだ。



私の隣で“彼氏作るからー!!”と叫んでいる。


どうせ、私は人数合わせなのだろう。

いつもの事だ。


彼女と何度合コンに参加したのかわからない。

まぁ、私は人形のようにニコニコしているだけど。


たまに、話し掛けてくる男もいたが、

適当にあしらって、跳ね返した。


おじさんの相手をする方がずっと楽だ。



「そういうことだから、よろしく ね。」


彼女はスキップをしながら、行ってしまった。


私は何故か、いつも彼女に負けてしまう。



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