Sleeping dream
【クリスマスイブ】
「ねぇ、愛。
 ショウくん、どう思う?」


レナはフォークを持ったまま、うっとりとした表情をしている。


ここ一週間、昼休みの時はショウの話しかしてこない。

どうやら、彼女にとって、ショウはやっと手に入れた宝石なんだろう。


「どう?って、聞かれてもねぇ。
 まぁ、確かにレナのタイプだよ ね。」


「でしょ!!
 背、高くて、カッコイイし、頭 いいし、」


ヤるの早いし、と心の中で続けた。



だいたい、レナはどうして、あいつがいいんだろ。

ただの女たらしが。

まぁ、いつものことか。



「チューしちゃったし!
 あぁ、どうしよ!
 次は襲われちゃうかもー!!」


レナは私の右腕をおもいっきり揺すって、キャッキャしている。



ごめんよ、レナ。

私は一足お先に襲われたよ。

でも、そんなに期待しない方がいいよ。

たいしたことないから。





.
< 93 / 144 >

この作品をシェア

pagetop