Sleeping dream
「お前ら、また合コン行ったの?
 さすが男好きだなぁ。」

私の後ろからケンの声がする。

振り返ると、いつもの三人。


「学校にたいした男がいないから でしょー?」



レナちゃん、言うねぇ。



「男見る目がないお前に言われた かねぇよ。」



確かに。



「いいもーん♪
 あたしにはショウくんがいるか らぁ。」


レナはぷいと顔を背けた。
ケンは腕を組み、ため息をついている。


「せっかく、イブにみんなでチー ズフォンデュしようと思ったの になぁ。
 でも、しょうがないな。」


顔を背けていたレナが目をキラッキラに輝かせている。


「フォンデュ!?」



出た……

レナの好きな食べ物。


去年の冬にこの五人で鍋パーティーならぬ、フォンデュパーティーを開いた。


今までチーズフォンデュを食べたことがなかった彼女はそこで、フォンデュに魅せられたというわけだ。

それ以来、彼女は“世界一美味しい食べ物はチーズフォンデュ”だと豪語している。





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