携帯水没物語
そこまで言われたメーカーの人間は…

「申し訳ありません。まだ市販品が量産体制に入ったばかりで、そこまでの特別仕様となると…」

と口を濁しながら言い訳に終始する。

すると隆之介は

「とりあえずは、これで我慢してやる。まぁ俺もそこまで小さい事をごちゃごちゃ言うつまらん男って訳でも無いしな」

などと偉そうにほざいてる。

息子ほど歳の離れた若僧にここまで言われたメーカーの人間は、隆之介に見えないように額に青筋立てて

(この〜クサレ役者が…たまたま今売れてるからって偉そうに…)

と心の中で叫んでいた。
< 13 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop