【COLORS②】怪盗バレン─聖夜に贈るメッセージ─
今回はいつもと違うことが一つだけある。
それは、
狙っていた獲物ではないということだ。
もちろん綿密な作戦という作戦はない。
とりあえず予告状は千夜が出したみたいだから、今頃みんなどよめいているだろうけど。
『お兄ちゃん、用意はいい?』
小型の無線から聞こえる千夜の声。
俺はメイン会場に向かって走り出す。
「いつでもどうぞ」
丸いボーリングの球のような形をしたものに、火をつけると、催眠成分を含んだ白煙がもくもくと立ち込め、船の内部に充満し始めた。
説明しておくと、俺や千夜のようにガスマスクを付けてなければ、たちまちに眠ってしまう……またしても彼女の発明品なのである。
まぁ、さっきも言ったようにたいした作戦ではない。
あとはみんなが寝静まった頃に人形を奪って、警察が来ないうちに逃げるだけだ。
それは、
狙っていた獲物ではないということだ。
もちろん綿密な作戦という作戦はない。
とりあえず予告状は千夜が出したみたいだから、今頃みんなどよめいているだろうけど。
『お兄ちゃん、用意はいい?』
小型の無線から聞こえる千夜の声。
俺はメイン会場に向かって走り出す。
「いつでもどうぞ」
丸いボーリングの球のような形をしたものに、火をつけると、催眠成分を含んだ白煙がもくもくと立ち込め、船の内部に充満し始めた。
説明しておくと、俺や千夜のようにガスマスクを付けてなければ、たちまちに眠ってしまう……またしても彼女の発明品なのである。
まぁ、さっきも言ったようにたいした作戦ではない。
あとはみんなが寝静まった頃に人形を奪って、警察が来ないうちに逃げるだけだ。