【COLORS②】怪盗バレン─聖夜に贈るメッセージ─
始まりはシャンパンのように





「お待たせしました!!」

「千夜ちゃん、そのワンピースとてもよく似合ってるよ」

六時半に俺たちの家の方(いつもの事務所ではなく)迎えに来ると言っていたが、ジャストだったな。

「ありがとうございます。こんなのたまにしか着ないから緊張しますね」

「大丈夫、すぐに慣れるわ」

実は俺も近くにいるのだ。大人しく留守番してると思ったら大間違いだぜ!

「……はい」

「澪斗のやつ今頃拗ねてるだろうなぁ」

「確か事務所でテレビ見て過ごすって言ってましたよ。さぁ、亜実さんっ!行きましょ!」

千夜は彼女の腕を引っ張ると門の前で待たせているタクシーに乗った。

さてここで問題。
俺(澪斗)は一体どこにいるのでしょうか?
< 6 / 24 >

この作品をシェア

pagetop