【COLORS②】怪盗バレン─聖夜に贈るメッセージ─
始まりはシャンパンのように
「お待たせしました!!」
「千夜ちゃん、そのワンピースとてもよく似合ってるよ」
六時半に俺たちの家の方(いつもの事務所ではなく)迎えに来ると言っていたが、ジャストだったな。
「ありがとうございます。こんなのたまにしか着ないから緊張しますね」
「大丈夫、すぐに慣れるわ」
実は俺も近くにいるのだ。大人しく留守番してると思ったら大間違いだぜ!
「……はい」
「澪斗のやつ今頃拗ねてるだろうなぁ」
「確か事務所でテレビ見て過ごすって言ってましたよ。さぁ、亜実さんっ!行きましょ!」
千夜は彼女の腕を引っ張ると門の前で待たせているタクシーに乗った。
さてここで問題。
俺(澪斗)は一体どこにいるのでしょうか?