唇を塞いで



京はあたしの頭を豪快に撫でて最後にポンッとしていった



「きっ京!!」


「ん?」


「メール…してね」


「するよ」



どうして、こんなことを言ったのか、自分でもわからなかった



学校一のイケメン王子とあたしが関わるなんて

一生ないと思ってた



あたし、今日の合コンに行って良かったと思ってる



あんなに嫌だったのに



おかしいな



「ただいま」


「おかえり。どこ行ってた?」


「合コン」


お母さんにお線香を挙げながら言った




< 10 / 239 >

この作品をシェア

pagetop