唇を塞いで
ってそんなことを言っても十和に分かるわけがない
「冗談はここまでにして……。気をつけろよ?」
「大丈夫。十和もね」
お母さんが亡くなった5年前、十和はすごく心配性になって、壊れた
お母さんの死が全てを変えてしまった
お風呂に入りながら過去を思い出した
そんな記憶の中に京が突然現れた
なんで出てきたのかな?
熱い……
お風呂のせいだ
十和がお湯の温度を上げたせいだ
きっと。
お風呂から出ると京からメールがあった
「明日学校で待ってる」
それだけであたしは嬉しかった