唇を塞いで
何の感情もない
ただ、機会の音が鳴り響いた
お母さんはもういないんだ
皆が泣きじゃくるなか
あたしは現実を受け止められず、涙一つ見せなかった
「詩希ちゃん?大丈夫?俺……」
「君、もう詩希には近づかないでほしい。君とは違うんだ」
お父さんの怒った声
「絶対に助かるって言ったじゃないか!!こんなに可愛い子達を残して逝ってしまった……俺は貴方を許さない」
お父さんがこの病院の一番えらい人に言ったこと