唇を塞いで
「だから詩希の父さんがなんて言おうと……」
「うん。あたしも好きだから」
もうほとんど感情がこもってない
「じゃあ…明日ね」
京の優しい声も聞かずに家へ走りだした
「詩希!!アイツと別れろよ!!」
「やだ!!」
「はぁ?!」
「だって…好きなんだもん!!それ以外の理由が必要?!
好きで仕方ないの!!」
感情が溢れ出して止まらない
「お前が好きだって、京一くんは母さんのことで一生悩んでいくんだぞ
詩希を悲しませないように、無理をして笑うんだからなっ」