唇を塞いで



無理をして笑うの?

あたしのために……




その日の夜、あたしはずっと泣いた

おかげで目はパンパン



「詩希…朝食できて……」

「いらない。行ってきます」


学校まで、休まずにただひたすら走った



「しぃちゃん!!おはよ!」


のんちゃんが可愛い笑顔であたしに笑いかけた


「おはよ」


なぜだか教室に京がいて、
あたしのところに来た



「詩希おはよ」


「うん」


無理をして笑わせてるんだ、あたし





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