唇を塞いで



その笑顔は全部嘘なんじゃないかって思う



「京一~、今日カラオケ行かね??つか、行くだろ」


「カラオケ?!」


理由があった訳じゃないけど京を見つめてた

京はあたしの視線に気づいて言った


「わりぃ。今日は無理なんだよ。また今度誘って」


「マジかよ。ま、仕方ねーな」



本当は行きたいはずなのに
あたしが無理させてる


「詩希、今日一緒に帰ろうな」


「ん。」

そう言ってあたしの頭を優しく撫でる

本当はあたしのことウザイんじゃないの?





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