唇を塞いで
のんちゃんは安心したように笑った
のんちゃんには言えない
心配かけたくないし
「もうっ!!京一ってば~!!」
京一
その言葉に思わず反応した
その声の方向には京と、楽しそうに腕を組む、山内さんだった
あぁ…
やっぱりそうか
やっぱり京は…
あたしなんて、必要なかったんだ
あたしが京にさよならを言うのを待ってたんだね
「しぃちゃん、山内さんなんて、気にしないの」
「ううん。もういいの。あの二人、とってもお似合い」