唇を塞いで
あたし達は屋上に来た
「詩希ちゃんさ…ガマンしてるんじゃない?」
「ガマン?」
「アイツ…京一は…多分苦しいんだと思う」
「京の話はしないで…」
すごく苦しくなるよ
自分のせいだって、分かってるのに
「京一にとって詩希ちゃんてさ全部だったんだよ」
「なんつーのかな…
アイツ、詩希ちゃんと付き合いだしてからよく笑うようになったし…
笑っちゃうくらい、詩希ちゃんに溺れてた
詩希ちゃん知らないかもしんないけど、嫌われないようにって結構努力してた