唇を塞いで



「京、まだ好き。自分勝手だけど好き。」


「詩希っ…」


いきなりのことで、なんと言っていいかわからなかった


「ごめん。迷惑だよね…」

詩希は屋上から出て行こうとした


「待てっ」


俺は詩希を抱きしめた

「二度と別れるなんて言うなよ」



「うん……ごめん」


やっと捕まえた

もう絶対に離さない


「京。」


「ん?」


「好き」


「俺のが好きだし」


絶対俺のが好きだ






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