唇を塞いで



「あんなヤツって…お父さんに何がわかるの?
それに、あたしは京には言わない」


「え?」


「だってあたし…アメリカに行くんでしょ。あたし…気持ちを残して行きたくない。
きっぱり終わりにする。だから今だけは……許して下さい」


あたしは頭を下げた
あと少しで終わるんだから、あたし達


「……わかった。」


「お父さん、あたし…産むよ。これだけは絶対だから」


これだけは誰にも変えさせない

「分かった……」


辛い……

今にも涙が溢れてしまいそうだった





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